米国産大豆粕、反芻家畜の高能力を支える安定したたんぱく質源

米国産大豆粕は、粗たんぱく質44~48%と高いアミノ酸消化性、品質の安定性、持続可能性を備え、高能力な反芻家畜の生産を支える。

飼料環境

藤井誠司

8/8/20261 min read

yellow beans on white surface
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はじめに

乳牛や肉牛、羊、山羊の飼料設計では、粗たんぱく質の含有量だけでなく、アミノ酸の消化性、栄養成分の安定性、持続可能な生産体制まで含めて原料価値を判断する必要がある。米国大豆輸出協会(USSEC)は、米国産大豆から製造される大豆粕が、これらの条件を総合的に満たす反芻家畜向けたんぱく質原料だとしている。

高たんぱくで必須アミノ酸を供給

溶剤抽出大豆粕の粗たんぱく質含量は、一般的に44~48%である。油糧種子粕の中でも、リジン、メチオニン、スレオニンなど、家畜の生産性に重要な必須アミノ酸を豊富に含む。

大豆粕のたんぱく質は、第一胃内で分解されて微生物の増殖に利用される部分と、第一胃を通過して小腸で消化・吸収される部分の両方を供給する。特に高泌乳牛では、乳量の増加に伴って微生物由来たんぱく質だけでは必要量を満たしにくくなるため、第一胃内非分解性たんぱく質の供給が重要になる。

消化性の高さが利用効率を向上

泌乳牛を用いた研究では、一般的な大豆粕や加熱などの処理を施した大豆粕が、安定した第一胃内分解性と高い小腸内アミノ酸消化率を示している。乳量への効果についても、他のたんぱく質原料と同等またはそれ以上になる可能性が報告されている。

また、大豆粕の小腸内アミノ酸消化率は、DDGSなどの乾燥蒸留穀物副産物を上回るとの研究もあり、給与した粗たんぱく質を効率的に利用できる点が強みとされる。

大豆粕には通常1.5~2.5%の残留油分が含まれ、エネルギー源としても一定の価値を持つ。さらに大豆皮は消化性繊維が豊富で、粗飼料の補完や第一胃アシドーシスのリスク低減に利用されている。

品質の安定性が精密な配合を支える

飼料設計では、平均的な栄養価だけでなく、ロットごとの変動も重要である。主要産地の大豆粕を比較した分析では、米国産は南米産より栄養成分のばらつきが小さいとされ、過度な安全率を設定せずに配合しやすい。

直近の品質調査では、米国産大豆の平均水分は10.73%、総損傷率は1.26%だった。一方、ブラジル産は水分12.25%、総損傷率6.16%と報告されている。水分や損傷が少ない原料は、加工時のたんぱく質の熱損傷を抑え、栄養利用性の維持につながる可能性がある。

持続可能性を証明する仕組み

米国の大豆生産では、保全耕起、カバークロップ、水資源の節約、精密農業などが導入されている。また、米国大豆サステナビリティ保証プロトコル(SSAP)により、農場から仕向地までの持続可能性を第三者検証済みの証明書として確認できる。

米国産大豆粕は、高い栄養価だけでなく、消化性、品質の均一性、調達時の持続可能性を組み合わせた原料として、現代の反芻家畜用飼料における重要な選択肢となっている。

出典:https://www.foodagribusiness.world/dairy/u-s-soy-delivers-value-for-ruminants

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