米独立記念日の食卓費、過去最高に―10人分73.82ドル、インフレが家計直撃
米国の独立記念日向けバーベキュー費用は10人分73.82ドル、1人7.38ドルと過去最高。牛肉、果物、包装資材、物流費の上昇が食卓価格を押し上げた。
環境
藤井誠司
7/4/20261 min read
米独立記念日の食卓費が上昇
インフレと供給制約が重なる食品価格
American Farm Bureau Federation(AFBF)の2026年調査によると、米国の独立記念日に行うバーベキューの費用は、10人分で73.82ドルとなった。前年より2.90ドル高く、上昇率は4%である。1人当たりでは7.38ドルとなり、AFBFが2016年に調査を始めて以来、最も高い水準となった。
一方で、米国全体の物価上昇率は5月までの12カ月で4.2%、食品は3.1%上昇しており、今回のバーベキュー費用の上昇は、一般的なインフレ動向とほぼ同じ方向にある。つまり、特定品目だけの急騰というより、食品・包装・物流・労働費が広く上がった結果と見ることができる。
牛肉・果物・包装資材が上昇要因に
調査対象12品目のうち10品目で価格が上がった。牛ひき肉2ポンドは14.06ドルで前年比5.5%上昇した。背景には、過去数年の干ばつで縮小した牛群の再建がまだ途上にあり、供給回復に時間がかかっていることがある。
イチゴは2パイントで5.27ドル、前年比12.4%上昇した。フロリダ州で春先に霜害が発生し、若い苗に被害が出たことが一因とされる。加えて、果物・野菜分野では労働費の高さ、冷蔵・輸送に使う燃料費の上昇も価格を押し上げた。
ポークビーンズ32オンス缶は3.06ドルで13.8%上昇した。食品そのものだけでなく、缶に使われるアルミニウム価格の上昇が製造コストに影響した点が注目される。ハンバーガーバンズも2.53ドル、前年比7.7%上昇し、製造・輸送・人件費の負担増が反映された。
値下がり品目も存在
すべてが値上がりしたわけではない。ポテトサラダは2.91ドルで17.8%下落した。鳥インフルエンザ後の鶏群回復により卵価格が下がったこと、ジャガイモの収穫が良好だったことが影響した。ポテトチップスも4.76ドルと小幅に下落している。
この点は、食品価格が一方向に動くのではなく、家畜疾病、天候、作柄、包装資材、労働、物流といった複数要因の組み合わせで決まることを示している。
農家の取り分は限定的
AFBFは、店頭価格の上昇がそのまま農家所得の増加につながるわけではないと指摘している。経費控除後の「食品1ドル」に占める農家の取り分は約6%とされる。農家は自然災害や資材高に直面しながら、生産物価格への転嫁が十分でない場合もある。
今回の調査は、独立記念日の食卓という身近なテーマを通じて、食品価格の背後にある畜産供給、労働力、包装資材、物流、エネルギーの連動性を示した。消費者物価の上昇は家計に見えやすいが、その奥では農業生産と流通全体のコスト構造が大きく変化している。
出典:https://www.feedstuffs.com/agribusiness-news/2026-fourth-of-july-cookout-cost-rises-with-inflation
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