アイオワ州立大学、乳牛向けコーンサイレージ管理の新ガイド4編を公開

アイオワ州立大学は、収穫適期の判断から貯蔵、カバークロップ活用、給与管理までを解説する乳牛向けコーンサイレージ管理ガイド4編を無料公開した。

飼料

藤井誠司

7/25/20261 min read

Forage harvester loading trailer in a cornfield.
Forage harvester loading trailer in a cornfield.

はじめに

アイオワ州立大学エクステンションの酪農チームは、乳牛の健康維持と生産性向上を支援するため、コーンサイレージ管理に関する4部構成の新しい資料を公開した。主に米国中西部の酪農家を対象としているが、圃場での収穫判断から貯蔵、給与までを一連の工程として整理している点が特徴である。

コーンサイレージは、多くの一般的な酪農経営で飼料設計の中心となる粗飼料である。エネルギー含量が比較的高く、年間を通じて安定した栄養供給が期待できる一方、収穫時期や調製方法、貯蔵管理に問題があると、乾物損失や変敗、摂取量の低下につながる。このため、品質管理は乳量や乳成分だけでなく、経営収益にも大きく影響する。

収穫から貯蔵までの基本を整理

第1編は「圃場から貯蔵まで」をテーマに、良質なサイレージを作るための基礎条件を解説している。特に、子実のミルクラインを利用した収穫適期の見極めや、干ばつによって硝酸態窒素の蓄積が懸念される場合の対応を取り上げている。

干ばつストレスを受けたトウモロコシでは、植物体の下部に硝酸態窒素が多く残る可能性がある。そのため、刈り取り高さを通常より高く設定することが、危険性を低減する方法の一つとして示されている。ただし、刈り高を上げると収穫量が減少するため、安全性と収量のバランスを考慮した判断が必要となる。

発酵と密度管理で乾物損失を抑制

第2編では、貯蔵中の品質保持と損失低減がテーマとなっている。サイレージは詰め込み後、酸素が消費され、乳酸発酵を経て安定した状態へ移行する。各発酵段階を理解し、空気の侵入を防ぐことが、カビや腐敗、発熱の抑制につながる。

また、サイロ内の密度を十分に高めることも重要である。踏圧不足や詰め込み速度の不均衡によって空気が残ると、貯蔵中だけでなく開封後にも好気的変敗が進みやすくなる。適切な切断長、迅速な詰め込み、十分な踏圧、確実な密封を組み合わせることが求められる。

カバークロップと給与管理

第3編は、カバークロップを飼料体系に組み込むための入門資料である。主作物の収穫後にライ麦などを栽培することで、追加の粗飼料確保や土壌保全につながる可能性がある。一方、収穫時期や水分、栄養価が安定しにくいため、飼料分析に基づく利用が前提となる。

第4編では、貯蔵施設から飼槽までの取り扱いを解説している。サイレージ取り出し面を平らに保ち、必要量だけを速やかに取り出すこと、TMRの混合精度を維持すること、安全な作業手順を徹底することなどが重要項目として挙げられる。

まとめ

今回の4編は、コーンサイレージ管理を「収穫」「貯蔵」「飼料確保」「給与」の4段階に分けて整理した実践的な資料である。収穫前から管理方法を確認し、各工程で発生する損失を抑えることが、安定した飼料供給と乳牛の生産性向上につながるとしている。

出典:https://www.feedstuffs.com/dairy/iowa-state-offers-new-corn-silage-guides-for-dairy-producers

グロース・ウイズ合同会社

国内外の農業を営む方々、地域活性化に取り組んでいる方々を支援します。

info@growthwith.onmicrosoft.com

080-2270-3723

© グロース・ウイズ 合同会社