子牛の飲み水、水質にも目配りを 浄化水で下痢日数が減少

ブラジルの子牛30頭の試験で、浄化水は水道水より下痢日数を減らした一方、増体に有意差はなく、咳の日数は増加。十分な給水と水質・容器の衛生管理が重要である。

畜産

藤井誠司

10/14/20261 min read

black and white cow on brown grass field
black and white cow on brown grass field

はじめに

子牛の育成では、代用乳やスターターの品質に関心が集まりやすい一方、飲み水の管理は見過ごされがちである。水は最も多く必要とする栄養素であり、その量と清潔さは飼料摂取や健康に関わります。ブラジルで行われた試験では、浄化水を与えた子牛で下痢日数が少なくなるなど、一部の健康面で利点が確認された。

代用乳だけでは補えない水の役割

出生時の子牛の体は約70%が水分である。下痢によって水分を失うため、日頃から十分に飲水できる環境が欠かせない。

代用乳にも水分は含まれるが、それだけでスターター摂取を十分に支えられるわけではない。飲水量と乾物摂取量には密接な関係があり、水の不足は飼料摂取を制限します。冬も呼吸などで水分を失うため、飲み水が必要である。

容器の配置も重要である。水とスターターが互いの容器に入り込むと、水が汚れ、飼料が濡れて、両方の摂取量が低下する。記事で紹介された過去の試験では、容器を仕切らない場合、1日当たり増体量が約127g低下した。

30頭を対象に水道水と浄化水を比較

今回の試験では、ホルスタイン子牛30頭を、水道水区と浄化水区に15頭ずつ分け、出生時から70日齢まで観察した。それぞれの水を飲用と代用乳の調製に使用し、生後1日目から水とスターターを自由に摂取できるようにした。

水質検査では、水道水から細菌の増殖が確認された一方、浄化水では確認されていない。浄化水は水道水よりpHと電気伝導度が高いという違いもあった。

下痢日数は減少、増体への効果は確認されず

すべての子牛に下痢が発生したが、浄化水区では水道水区より下痢日数が有意に少なくなった。抗生物質の使用日数も、浄化水区で少ない傾向があったが、一般的な5%水準では有意差に達していない。

一方、咳が見られた日数は浄化水区で多く、健康指標がすべて改善したわけではない。体重、試験期間全体の増体量、血液検査値にも有意な差はなかった。飼料摂取量では、浄化水区の乾草摂取量のみが有意に増加した。

清潔な水を安定して供給する

この試験は各区15頭と小規模で、飲水量も測定していない。また、全頭に下痢が発生し、暑熱ストレスもあったため、結果の解釈には限界がある結果となった。

浄化水による増体改善は確認されなかったが、下痢日数の減少は、水質管理の重要性を示す結果である。十分な給水に加え、水源や容器の清潔さ、水とスターターが混ざらない配置にも目を向けることが大切である。

出典:https://www.feedstuffs.com/dairy/does-water-quality-matter-to-dairy-calf-performance-and-health-

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