米・ブラジルの大豆輸送費上昇 燃料高と貨物需要がコスト押し上げ
2026年第2四半期、燃料高と貨物需要で米国・ブラジルの大豆輸送費が上昇。米国の欧州向けは前期比で低下したが、前年同期比では両国とも上昇。輸送費は総着荷コストの最大3割程度を占めた。
飼料
藤井誠司
10/10/20261 min read
はじめに
大豆の調達コストは、原料価格だけでなく、産地から輸出港までの内陸輸送費や海上運賃にも左右される。Feed & Grainの2026年10月8日付記事によると、同年第2四半期(4~6月)は、燃料価格の上昇と旺盛な貨物需要を背景に、米国とブラジルの大豆輸送費が増加した。一方、仕向け地や輸送ルートによっては、前期比でコストが低下する動きも見られた。
軽油高がトラック・鉄道運賃に波及
米国では、トラックの確保が難しくなったことに加え、軽油価格が上昇し、すべての対象ルートでトラック運賃が前期を上回った。太平洋岸北西部経由の中国向け輸送では、燃料割増料金の増加などにより、鉄道運賃も上昇した。
メキシコ湾岸から中国への海上運賃は、貨物需要の強さと船舶燃料価格の上昇で値上がりした。一方、同湾岸から欧州への海上運賃は低下し、欧州向け輸送費全体も前期比で下がった。ブラジルでは、トラック・海上運賃の上昇により、中国とドイツへの輸送費が増加した。
河川輸送の再開が一部コストを軽減
ミシシッピ川上流の航行再開は、米国中西部の物流に季節的な改善をもたらした。ミネアポリスとアイオワ州ダベンポートからのバージ輸送では、一部区間を鉄道で運ぶ必要がなくなり、輸送費が低下した。セントルイスとイリノイ州ハバナからのバージ運賃も下がった。
ただし、前年同期比では、米国から中国・欧州への輸送費はすべての対象ルートで上昇した。欧州向けも、トラック・バージ運賃の上昇が海上運賃の低下分を上回った。ブラジルも両市場向けで前年同期を上回った。
輸送費は総着荷コストの最大3割程度
農場段階の大豆価格と輸送費を合計した総着荷コストに占める輸送費の割合は、米国産で中国向け20~25%、欧州向け12~18%だった。ブラジル産では、中国向け25~31%、欧州向け24~30%に達した。
米国の中国向け総着荷コストは、メキシコ湾岸・太平洋岸北西部経由ともに前期比で上昇した。欧州向けも上昇したが、こちらは輸送費ではなく、農場価格の上昇が要因だった。
中国向け輸出はブラジルが大幅増
第2四半期の米国の中国向け大豆輸出量は302万トンで、前期比61%減、前年同期比395%増だった。ブラジルは3,229万トンで、前期比101%増、前年同期比3%増となった。
大豆の調達条件を比較する際には、原料価格に加え、輸送ルート、燃料費、季節的な河川の航行状況まで確認することが重要である。
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