ブラジルの酪農:2025年の急成長と2026年の展望
ブラジルの生乳生産は2025年に10年以上で最速の成長を記録。2026年は増産が続くものの伸びは鈍化し、価格は変動しやすい展開が見込まれる。
畜産
藤井誠司
2/7/20261 min read
2025年、ブラジルの生乳生産は過去10年以上で最も速い伸びを示し、1~3四半期の生産量は前年を大きく上回ったと報告されている。これは、生産コストが比較的安定し、気象条件の変動が緩やかだったことに加え、大規模農家による投資が増加したことが主な要因とされる。【出典】https://www.dairyglobal.net/industry-and-markets/market-trends/brazils-dairy-production-grew-at-fastest-pace-in-over-a-decade/
輸入は高水準を維持しているものの、2025年は前年に比べてやや縮小すると見込まれる一方、輸出は引き続き低調であった。こうした状況のなかで、国内の経済成長や消費拡大が酪農製品需要を支えている。
ラボバンクの分析では、2026年前半に世界的な供給がさらに増加し、価格には下方圧力がかかる可能性があるとされる。これにより国際的な輸入価格が競争力を維持し、ブラジル国内市場にも影響を与える可能性があるという。特に、乳価は2026年初めに2025年より低い水準から始まる見通しで、飼料コストの安定にもかかわらず、生産者の収益拡大は限定的になる可能性が指摘されている。
2025年は価格変動が比較的小さな年だったが、2026年は需給関係次第で価格の変動幅が大きくなる可能性がある。こうした価格リスクに対して、生産者はコスト管理や販売戦略の見直しといった対応が重要になるだろう。
2026年の生乳生産は増加傾向が続くと予想されるものの、2025年ほどの高い伸びは見込まれていない。ラボバンクは、供給増加率を約1.5%と予想し、前年の7%成長と比較して緩やかな増加にとどまると分析している。
一方で国内の乳製品需要は緩やかに拡大する見通しだ。ブラジルでは2026年に利下げサイクルが始まる可能性が高く、公共支出も堅調なことから経済全体の成長が期待されている。インフレ率は依然高めだが、失業率が低い水準にあることが消費の下支えとなる可能性がある。
こうしたマクロ経済環境が続く中、乳製品市場は需要の安定的な伸びを背景に、生産・消費ともに緩やかな成長を続けると予測される。ただし国際市場の価格変動や輸入動向の影響は引き続き注視する必要がある。
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